
糸リフトは、トゲ(コグ)やコーンの付いた溶ける糸を皮膚の下に入れ、糸がたるんだ組織を引っかけて上に引き上げる施術です。熱で引き締めるウルセラやサーマジと違い、組織そのものを動かすので、施術直後から輪郭の変化が見えるのが特徴です。もともとはフェイスリフト手術で組織を支える縫合糸と同じ成分の糸を、切開せず小さな針穴から入れて、手術の引き上げ効果をある程度再現するよう発展しました。韓国ではミントリフトなどPDOのトゲ付き糸が多く使われています。
糸リフトのポイント
- 向いている人: ふつう40代以上で、フェイスライン・頬・ほうれい線まわりのたるみが気になる人。医師が顔を見て判断
- 効果: 直後から見え、腫れが引く数週間後に自然になじむ
- 持続: 糸はふつう6か月〜1年で溶け、1年以上たつとまた少し下がった感じがすることも
- ダウンタイム: 腫れはふつう1〜2週間。強く噛む食事は3〜4日以上控えめに
- 注意: 仕上がりは糸の本数・方向・深さの設計で大きく変わる。医師選びが大事
糸リフトの仕組み
- 固定して引き上げる: 小さな針穴から糸を皮下脂肪層に入れ、上のしっかりした固定点(アンカー)と、引き上げたいたるんだ組織に糸をかけます。糸のトゲやコーンがまわりの組織をつかむので、糸を引いて固定すると、たるんだ組織も一緒に上がります。
- コラーゲンの刺激: 体は糸を異物と認識してまわりに薄い線維の膜をつくり、その過程でコラーゲンが増えます。動物研究では、PDOのトゲ付き糸のまわりのI型コラーゲンが7か月間正常な皮膚より高く保たれました。
- 溶ける: 糸はふつう6か月〜1年かけて溶け、溶けていく過程でできた組織がある程度の張力を保ちます。
皮膚の中を断面で見ると、糸はこのように脂肪層を引っかけて引き上げます。
韓国で糸リフトの名医を選ぶポイント
糸リフトは同じ糸を使っても、どこに何本を、どの方向と深さで入れ、どこに固定するかで仕上がりが変わり、医師の腕による差がとても大きい施術です。合うかどうかも、経験豊富な医師が実際に顔を見て判断する必要があります。若すぎる年齢で受ける必要はなく、ふつうは40代以上で顔の状態に合わせてすすめます。口コミの「名医」という言葉よりも、カウンセリングで次の点を確かめるのがおすすめです。
| 確認すること | 理由 |
|---|---|
| たるみの方向を見て、糸の本数と入れる方向を説明してくれるか | 本数が多ければいいわけではなく、設計が仕上がりを左右する |
| 糸が合わないケース(たるみが強い・皮膚が薄い・まだたるみが少ない)をはっきり言ってくれるか | 糸だけで無理に引き上げると、ひきつれやへこみの原因になる |
| 使う糸の名前と素材を教えてくれるか | 素材で溶ける速さとコラーゲンの刺激が違う |
| 施術後の注意点と、帰国前に再診できるか | 腫れやへこみが出たとき早めに確認できる |
| 日本語で相談できるか | 希望とリスクを正確にすり合わせるため |
渡韓前に正面と横顔の写真を送って相談し、来院時の診察で最終的に決めるのが安心です。
糸リフトの効果はいつまで続く?
- 施術直後: 引き上げた輪郭がすぐ見える。腫れと突っ張りで最初はより上がって見えることも
- 数週間後: 腫れが引いて自然になじむ時期
- 6か月〜1年: 糸が溶ける時期。糸のまわりにできたコラーゲン組織が効果を支える
- 1年以上: また少し下がった感じがすることも。持続期間は糸の種類・本数・たるみの程度・年齢で大きく違う
長持ちさせる方法もあります。そのあいだ体脂肪と肌のハリをこまめに管理し、ウルセラやオンダなどリフトアップ機器で定期的にメンテナンスすると、糸リフトの効果をより長く感じられます。
研究を見ると、期待値を正しく持つことが大切です。26件の研究をまとめたメタ分析で、満足度は**施術直後の98%から長期追跡時に88%**に下がりました。溶ける糸の研究12件(818人)をまとめた2025年のレビューでも、直後の改善はすべての研究で確認されましたが、最も長い追跡が2年で、それ以降のデータは少ないです。

施術前数か月後自分のたるみに糸リフトが合うか、何本くらい必要か、渡韓前に日本語で相談できます。
WhatsAppで相談ミントリフト・シルエットソフトなど糸の種類
| 種類 | 形 | 特徴 |
|---|---|---|
| トゲ付き糸(コグ糸)— ミントなど | 糸の表面に小さなトゲが並ぶ | 固定点を基準に反対側の組織を細かく引っかけて引き上げる。PDO素材 |
| コーン付き糸 — シルエットソフト | 溶けるコーンが一定間隔で付く(PLLA・PLGA) | コーンを起点に組織を少しずつつかんで引き上げる |
| トゲのない糸(ショート糸) | なめらかな短い糸 | 引き上げより、コラーゲンの刺激とハリ・肌質が中心 |
日本で「ショッピングリフト」と呼ばれることが多いのは、トゲのない短い糸を何本も入れる方法です。たるみを引き上げたいなら、トゲやコーンの付いた糸が中心になります。ミントとシルエットソフトは引き上げる仕組みと素材が違うので、向いているケースも違います。どの糸を何本使うかは、医師が顔を見て決める部分です。
顔のどこにできる?
| 部位 | よくある悩み |
|---|---|
| ほうれい線まわり・前頬 | ほうれい線、頬のたるみ |
| 口元の横 | 口角まわりが下がって見える |
| フェイスライン | ブルドッグライン(ジョールズ)、ぼやけたあご |
| 二重あご | あご下のたるみ — 長い糸をハンモックのようにかけて支える |
| 眉・おでこ | 眉の下がり、まぶたが重く見える |
部位によって糸を入れる深さと方向、固定する位置が違います。表情筋の多い顔の中央の前側では、浅い筋肉の層には糸を入れません。
ダウンタイム:腫れ・痛み・内出血
糸を入れる場所に局所麻酔をし、希望があれば静脈麻酔を併用します。痛みはある程度あるので、麻酔の方法はカウンセリングで先に決めておきましょう。
| 反応 | よくある期間 |
|---|---|
| 腫れ・突っ張り | ふつう1〜2週間 |
| 内出血 | 出た場合1〜2週間 |
| 口を大きく開けたときの違和感 | 数日〜数週間 |
食事は普段どおりで大丈夫ですが、口を大きく開けるものや強く長く噛むものは3〜4日以上控えめにしましょう。最初の数週間は、口を大きく開けることや顔の強いマッサージは避けましょう。糸がなじむ前に組織が動くと、固定が弱くなることがあります。渡韓の場合は、施術から帰国まで数日あけて一度チェックを受けられる日程がおすすめです。
失敗・副作用:ひきつれ、へこみ、糸の露出
26件の研究をまとめたメタ分析で報告された反応は次のとおりです。
| 反応 | 報告された頻度 |
|---|---|
| 腫れ | 35% |
| 皮膚のへこみ(えくぼ状) | 10% |
| 感覚の異常 | 6% |
| 糸が見える・触れる | 4% |
| 感染 | 2% |
| 糸の露出 | 2% |
溶ける糸は溶けない糸より感覚異常と糸の露出が少なく、50歳以上ではへこみと感染が多い結果でした。 1万4千人以上をまとめた別のレビューでも、ほとんどの反応は自然におさまりましたが、輪郭の凹凸・感染・炎症反応は治療が必要な場合がありました。
へこみや糸の露出は、多くの場合糸が皮膚に近い層を浅く引っかけすぎたときに起こります。起きたときはこう対処します。
| トラブル | 対処 |
|---|---|
| 糸が出てきた | 糸を見つけて先を切るか、抜く |
| へこみ(でこぼこ) | 初期に確認し、近くの小さな穴から糸を取り除く。軽い場合や取り除けない場合はヒアルロン酸を少し入れることも |
| 針穴がふさがらない | 糸の刺激でまれに感染につながるので、すぐ確認 |
へこみや痛み、熱っぽさが続くときは、帰国後でも施術を受けたクリニックにすぐ連絡してください。
次の場合は事前に伝えてください。 妊娠・授乳中、血液をサラサラにする薬を飲んでいる、ケロイドができやすい、施術部位に炎症や皮膚の病気がある、最近同じ部位にヒアルロン酸を入れた場合は、施術の可否や方法が変わることがあります。
ウルセラ・オンダとの違い
| 糸リフト | ウルセラ・シュリンク | オンダ・サーマジ | |
|---|---|---|---|
| 方法 | 糸で組織を引っかけて引き上げる | 超音波の熱を一点に集めて引き締める | マイクロ波・高周波で広く温める |
| 変化が出る時期 | 直後から | 数週間〜数か月 | 数週間〜数か月 |
| 向いている悩み | たるんだ輪郭を上へ戻す | 筋膜・ハリ、フェイスライン | 肌のハリ、脂肪層 |
どちらか一方を選ぶより、一緒に計画することが多いです。糸リフトで輪郭を先に引き上げ、リフトアップ機器で定期的にメンテナンスすると、糸リフトの効果も長持ちしやすくなります。熱で引き締めるリフトはウルセラ・シュリンクのガイドとオンダ・サーマジのガイドで詳しくまとめています。
韓国の糸リフトの値段はどう決まる?
クリニックによって料金の決め方から違います。糸の種類と本数で決めるところもあれば、医師が必要に応じて複数の糸を使い、施術そのものに料金を決めるところもあります。比べるときは次の4つをそろえましょう。
- どの糸を何本使うか、それとも施術単位の料金か
- 顔全体か、一部の部位か
- 麻酔の方法(局所麻酔、静脈麻酔)
- アフターケアと再診が含まれるか
仕上がりが医師の経験に大きく左右される施術なので、値段だけでなく誰が施術するかも確かめましょう。日本語サポート付きの最新パッケージ料金はDR.BAQUOのパッケージページで確認できます。
よくある質問
糸は顔に残りませんか?
溶ける糸はふつう6か月〜1年かけて体内で分解されます。溶ける速さは素材によって違うので、どの糸を使うかカウンセリングで確認しましょう。
糸が溶けたら元に戻りますか?
糸が溶けるあいだにまわりにできたコラーゲン組織が、ある程度の張力を保ちます。ただ1年以上たつとまた少し下がった感じがすることがあり、体脂肪・ハリの管理とリフトアップ機器でのメンテナンスで、より長く保てます。
ヒアルロン酸やボトックスと同じ日に受けられますか?
一緒に計画することが多いですが、部位が重なると順番や間隔が変わることがあるので、カウンセリングで決めましょう。
口コミはどう見ればいいですか?
施術直後の写真は腫れで引き上がって見えやすいので、数週間〜数か月後の経過が書かれた口コミを参考にするのがおすすめです。
参考資料
- Niu Z et al. A Meta-Analysis and Systematic Review of the Incidences of Complications Following Facial Thread-Lifting. Aesthetic Plast Surg, 2021
- Riopelle AM et al. Update on Absorbable Facial Thread Lifts. Dermatol Surg, 2025
- Pham CT et al. Safety Profile of Thread Lifts on the Face and Neck — An Evidence-Based Systematic Review. Dermatol Surg, 2021
- Kim J et al. Investigation on the Cutaneous Change Induced by Face-Lifting Monodirectional Barbed Polydioxanone Thread. Dermatol Surg, 2017
- Goldberg DJ. Stimulation of collagenesis by poly-L-lactic acid (PLLA) and -glycolide polymer (PLGA)-containing absorbable suspension suture. J Cosmet Dermatol, 2020
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このページは一般的な情報であり、診断や治療の代わりにはなりません。施術は医療機関で相談の上ご判断ください。




